鉄拳 ブラッド・ベンジェンス OST

鉄拳 ブラッド・ベンジェンスのオリジナルサウンドトラック。映画のサントラです。厳密にはゲームミュージックではないのだろうけど、ゲーム扱いということで買ってみました。

崎本仁氏を筆頭にベイシスケイプの面々が関わっています。43トラック、約63分。ちょっとしたシーンにあわせているのでしょうけど、短い曲が多いですね。

私は空気音楽と呼んでいるのですけど、ほとんど環境音同然の自己主張のないBGM。映画にはそういうのが多いと思っています。映像がメインで音楽は決してメインではないので、それは正しい作り方だと思うのですけど、単体で聴くと面白くも何ともない。本作もそんなのではないかという懸念はあったのですが、杞憂でした。私は映画は見ていませんけど、音楽だけでもそれなりにシーンをイメージさせてくれますね。

メリハリのあるしっかりとした音で構成されています。ふわっとした曖昧な音ではなく、同時に発音しながらも1つ1つの音をしっかり聴かせてくれる作りかな。私はこういうの分かりやすい音が好きです。

鉄拳っぽい曲もあるし、そうでない曲もあります。ギターバリバリなロックな金閣寺バトルとかは、もろにそういう感じですね。ただちょっと少ないですね。個人的にはこういう分かりやすいバトルな曲が、もっと欲しかったところです。

鉄拳っぽくない曲の方が多いでしょうか。全シーンでバトルしているわけではなく、むしろバトルシーンの方が少ないのでしょうから、当然の話かもしれません。崎本氏っぽい曲の方が多い感じです。京都城バトルもいいですけど、エピローグはシンプルだけど崎本氏らしい曲で心に染みいりますね。29トラック目の飛翔とも好きだけど、あっという間に終わって残念です。

歌物は一切なし。1つぐらいはあると思っていたので、ちょっと驚きです。著作権とかの問題で収録していないだけかもしれませんが。

正直映画音楽ということで不安はあったのですけど、思っていた以上には良い感じです。映画を見ていなくても、ベイシスケイプ好きなら買って損はないでしょう。映画を見ていない鉄拳好きは、映画を見てからでも遅くはないかな。

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